事業団の発掘と整理
調査研究員のイチ推し
05 奥原古墳群(おくばらこふんぐん)出土の耳環(じかん)(耳飾り)
古墳時代後期(6世紀ごろ) 奥原古墳群(高崎市本郷町)
板垣泰之
私のイチ推しは、奥原古墳群から出土した装身具の一つの耳環です。古墳から出土する耳環は金環と呼ばれることもあり、現代まで光輝いている表面の金色が目につきます。表面を金色にするためには、金と水銀の合金を塗り、加熱して水銀を蒸発させる金アマルガム法と、金箔を表面に張り付ける方法があることがわかっています。この違いを調べるには蛍光X線分析によって、水銀が検出されるかを確認します。
奥原古墳群の耳環を分析した結果、多くが金アマルガム法によるものでしたが、数点金箔を貼ったものがあることがわかりました。
奥原古墳群の耳環を分析した結果、多くが金アマルガム法によるものでしたが、数点金箔を貼ったものがあることがわかりました。