事業団の発掘と整理
調査研究員のイチ推し
12 大上(おおがみ)遺跡の土偶(どぐう)
縄文時代前期後半 大上遺跡(伊勢崎市上田町)
田村 博
「うおー!くっついたー!」と、思わず大声を上げそうになりました。平成14年度の北関東自動車道建設に伴う大上遺跡の発掘調査でのことです。ふと手にした土偶の破片が気になった私は、数日前に採り上げた別の地点出土の土偶破片と同じ個体ではないかと思い、接合を試みたのです。結果は見事、ぴったりと合い、同じ個体であることがわかりました。
さらにこの2つの土偶破片の出土した地点はJR両毛線の線路を挟み、東西に50mほど離れていました。かなり離れた地点の破片が接合したことに感動したのを覚えています。
この土偶は、扁平な板状土偶で、腰と思われる中央部がくびれ、肩と思われる部分と下半身が張り出しています。肩の部分には円形の貼付があり、腕の表現と考えられます。また、その内側の2つの貼付は、乳房の表現と考えられますので、この土偶は女性なのでしょう。
土偶の形や一緒に出土した土器の時期から、縄文時代前期後半のものと分かりました。
ちなみにこの土偶、私の発見した土偶第1号でもあります。
さらにこの2つの土偶破片の出土した地点はJR両毛線の線路を挟み、東西に50mほど離れていました。かなり離れた地点の破片が接合したことに感動したのを覚えています。
この土偶は、扁平な板状土偶で、腰と思われる中央部がくびれ、肩と思われる部分と下半身が張り出しています。肩の部分には円形の貼付があり、腕の表現と考えられます。また、その内側の2つの貼付は、乳房の表現と考えられますので、この土偶は女性なのでしょう。
土偶の形や一緒に出土した土器の時期から、縄文時代前期後半のものと分かりました。
ちなみにこの土偶、私の発見した土偶第1号でもあります。