事業団の発掘と整理
発掘調査の最新情報
四戸の古墳群(しどのこふんぐん)
平成30年9月 調査
吾妻郡東吾妻町大字三島地内
平成30年4月1日~平成30年9月30日
平成30年度上信自動車道吾妻西バイパス建設事業に伴う埋蔵文化財の発掘調査
群馬県上信自動車道建設事務所
弥生・古墳・古代・中世・近世
当遺跡では21軒の竪穴建物跡と3基の古墳の発掘調査を行い、9月末で全ての調査を完了しました。調査を行った竪穴建物跡の数は、弥生時代後期(3世紀)が13軒、古墳時代中期(5世紀)が4軒、後期(6世紀)が2軒、平安時代(9世紀)が2軒です。大型の甕・壺類のほか、坏・高坏など多くの遺物が出土しました(写真2)。遺跡地には、かつて吾妻川が氾濫した際に流出された大きな川原石が多数存在しており、建物の一部はこれらの石を取り除いて建築されていました。古墳は6世紀に築造されたものが1基、7世紀が2基で、それぞれ横穴式石室を埋葬主体部としています。古墳の盛土や石室の天井石などは失われていますが、石室入口前面に石を並べて墓道状の施設を造るという、他の地域であまり見られない構造がよく観察できました(写真3・4)。
公益財団法人 群馬県埋蔵文化財調査事業団 0279-52-2511