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棚下込山(たなしたこみやま)遺跡

令和3年8月 調査
調査場所
渋川市赤城町棚下字小坂地内
調査期間
令和3年8月1日~令和3年8月31日
主な時代
縄文、古墳
遺跡の内容
棚下込山遺跡は、渋川市赤城町棚下の赤城山西側、利根川右岸の斜面地に立地しています(写真1)。遺跡の北3.8Kmには、著名な戦国時代の山城である長井坂城跡が存在します。本遺跡は、令和元年8~10月にも一般国道17号(綾戸バイパス)建設事業に伴い発掘調査を行っています。
調査区は、ほぼ全面に6世紀中頃の榛名山噴火に伴う降下軽石(Hr-FP)が確認されたことから、Hr-FP下の黒色土面を第1面として調査を開始しました。第1面では、Hr-FPを掘り込んだ土坑が検出されました。第2面は黒色土下のローム層上面とし、土坑とピット、倒木痕が検出されました。土坑やピットの調査を行った後、旧石器時代の確認調査を行いました(写真2)。旧石器時代の確認調査では、2ヵ所に確認坑を設定し遺物の有無を確認しながら掘り下げましたが、遺物は見つかりませんでした。調査は8月末で終了しました。
連絡先
公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団 0279-52-2511
写真1 調査区遠景(南から)
写真2 旧石器時代の確認調査(西から)