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貝野瀬堀ノ内(かいのせほりのうち)遺跡

令和3年7月 調査
調査場所
利根郡昭和村貝野瀬地内
調査期間
令和3年7月1日~令和3年7月30日
主な時代
縄文、古墳、中近世
遺跡の内容
貝野瀬堀ノ内遺跡は、片品川左岸の下位段丘面に立地しています。今回は、道路拡幅に伴う発掘調査で、調査期間は1ヶ月でした。調査範囲は、東西方向に長さ約180m、幅2~5mでした(写真1)。調査区内の西側では、6世紀中頃の榛名山二ツ岳噴火に伴う降下テフラ(Hr-FP)を確認しました。このHr-FPを掘りこんだ竪穴建物や土坑が発見されました。写真2は、古墳時代の竪穴建物の調査状況です。カマドには複数の自然石が用いられていました。Hr-FPに直接被覆された遺構や、覆土中に同テフラが堆積した遺構は確認されませんでした。Hr-FP下には黒色土、さらに下層にローム層の堆積が確認でき、ローム層上面で縄文時代の調査を行いました。調査区全体から縄文土器が多く出土し、縄文時代の土坑4基の調査を行い、1ヶ月の調査を終了しました。
連絡先
貝野瀬堀ノ内遺跡調査事務所 090-3244-0006
写真1 調査区全景(南西から)
写真2 古墳時代の竪穴建物(北東から)