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T007(てぃーぜろぜろなな)遺跡

平成30年11月 調査
調査場所
富岡市後賀地内
調査期間
平成30年9月1日~平成31年1月31日
調査原因
平成30年度社会資本総合整備(広域・長野)(一)下高尾小幡線庭谷工区に伴う埋蔵文化財の発掘
委託者
群馬県富岡土木事務所
主な時代
縄文・弥生・古墳
遺跡の内容
11月の調査は、主に3区の8号墳の調査と、さらにその下層の古墳時代前期と縄文時代の遺構の調査を行いました。8号墳は石室の解体を行い石の組み方、基底部、掘方を確認しました。基底部は山側となる西側が高く、東側に向けて徐々に下がっており、地面の傾斜に合わせて築造されたことがわかりました(写真1)。8号墳の下を掘り下げたところ、古墳時代前期の方形周溝墓、さらに縄文時代の竪穴建物2棟を調査しました。方形周溝墓は1辺10~12mの正方形と考えられます。調査区内では西側半分ほどが発掘調査になり、西側の周溝、南西隅部と南側周溝の一部、北西隅部と北側周溝の一部が発見されました。最も深いところでは深さが1.5mほどになります(写真2)。縄文時代の竪穴建物は、2棟ともに敷石が一部残存していたことから柄鏡形竪穴建物と見られ、1号建物には埋甕があり(写真3)、2号建物では、入り口部分の敷石が確認できました(写真4)。3区の調査は11月をもって終了となります。
連絡先
T007遺跡調査事務所 070-2655-7412
写真1 8号墳地形面調査風景(南から)
写真2 1号方形周溝墓の調査風景(北から)
写真3 7区 1号建物埋甕 (北から)
写真4 7区 2号建物全景 (南から)