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西上之宮遺跡(にしかみのみやいせき)

令和3年4月 調査
調査場所
伊勢崎市西上之宮町
調査期間
令和3年4月1日~令和4年3月31日
主な時代
古墳、奈良、平安、近世
遺跡の内容
調査地は、利根川左岸の伊勢崎市西上之宮町の藤川合流点西側に所在します。前年度に調査した古墳のうち、最大規模の1号墳の全体像をつかむため、1号墳西側を拡張して調査を行っています。拡張区では、昨年度と同様に天明三年(1783)の浅間山噴火に伴う天明泥流や江戸時代から中世にかけての洪水層や天仁元年(1108)の浅間山噴火に伴う降下軽石(As-B)の堆積が確認できました。洪水層下からは、1号墳の周溝や葺石(写真1)のほかに中世の溝やAs-B下水田と古代の竪穴建物(写真2)が検出されました。
1号墳の墳丘は後世の畠造成で大きく壊され、北側の葺石が部分的に残っている状態で確認できました。周溝は、東側で幅20m程あり、浅い台形状に掘られていました。また、昨年度の調査で出土した舟形石棺の周辺からは、副葬品と考えられる勾玉や刀子の石製模造品などが出土しました。
連絡先
西上之宮遺跡発掘調査事務所 090-2652-8848
写真1 葺石の調査の様子
写真2 古代の竪穴建物