事業団の発掘と整理
発掘調査の最新情報

南蛇井北原田(なんじゃいきたはらだ)遺跡

令和2年9月 調査
調査場所
富岡市中沢・南蛇井地内
調査期間
令和2年8月1日~令和2年10月31日
調査原因
令和元年度社会資本総合整備(防災・安全社会資本整備交付金) (一)蚊沼川に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
群馬県富岡土木事務所
主な時代
古墳~平安時代
遺跡の内容
先月から引き続いて調査地南側から調査を進め、竪穴建物の検出数は40軒を超えました。
17号竪穴建物の床面からは、複数の土師器高杯と須恵器蓋が配置されたような状態で出土しており、建物廃絶時の祭祀行為に用いられたようです(写真1)。30号竪穴建物では、性格は不明ですが大きな粘土の塊が検出されました(写真2)。また、写真3の27号竪穴建物をはじめ、炭化した建築部材が残存するものが数軒あり、いわゆる「焼失住居」であると考えられます。
このほかに、炉や焼土遺構が確認されており、鍛冶に関連する遺構の可能性があります(写真4)。
連絡先
南蛇井北原田遺跡調査事務所 090-2652-8848
写真1 17号竪穴建物の土師器・須恵器
写真2 30号竪穴建物の粘土塊
写真3 27号竪穴建物全景
写真4 1号炉の調査状況