事業団の発掘と整理
発掘調査の最新情報

先月に引き続いて調査を進め、Ｄ区で検出された山崩れの痕跡について、土層観察や測量等を行いました。写真1の土嚢の下側にある黄色ローム層が、山崩れによって滑り落ちてきた地層です。山崩れの時期を特定することは困難ですが、平安時代の歴史書『類聚国史』には、弘仁9（818）年7月に発生した地震が上野国に大きな被害をもたらしたと記録されており、これと対応する可能性があります。
Ａ区～C区では旧石器の確認調査を行い、浅間山由来の軽石層が良好に堆積している状況を観察できましたが、遺物は検出されませんでした（写真2）。
宮久保遺跡の発掘調査は6月末で終了しました。