事業団の発掘と整理
発掘調査の最新情報
桐生新町水路跡(きりゅうしんまちすいろあと)
令和元年11月 調査
桐生市本町地内
令和元年10月1日~令和元年12月31日
令和元年度主要地方道桐生田沼線社会資本総合整備(防災・安全)(無電柱化・重点)に伴う埋蔵文化財発掘調査
桐生土木事務所
中世・近世
本遺跡は、桐生市本町の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている範囲内で、市内の天満宮正面の本町通り西脇沿いに位置しています。本調査は、昭和時代の後半まで使用されていた水路遺構の調査です。調査は今年で3年目になります。
今月は15ケ所の調査区のうち、7ケ所を調査し、すべての調査区において水路遺構を確認することができました。24区の調査では、水路の石積みの中に板を固定するための溝状の加工の石が立てられており、堰の跡と考えられます(写真1)。周辺住民の方によれば、昔、水路を堰き止めて使っていたそうです。当時の暮らしの様子が思い浮かびます。25区の調査では、石積みの下に敷かれた胴木と呼ばれる木材とそれを支える杭が3本残っていました。この調査区の土壌は湿気を多く含んでおり、腐朽があまり進まなかったことから残存したと考えられます。そして、32区の調査では、石積みの上に架けられていた石橋が壊されて水路内に埋められていました(写真2)。遺物では、22区の水路内に堆積した砂層から、天保通宝(写真3・写真4)が1枚出土しました。
12月は、さらに南側の調査区に着手していく予定です。
今月は15ケ所の調査区のうち、7ケ所を調査し、すべての調査区において水路遺構を確認することができました。24区の調査では、水路の石積みの中に板を固定するための溝状の加工の石が立てられており、堰の跡と考えられます(写真1)。周辺住民の方によれば、昔、水路を堰き止めて使っていたそうです。当時の暮らしの様子が思い浮かびます。25区の調査では、石積みの下に敷かれた胴木と呼ばれる木材とそれを支える杭が3本残っていました。この調査区の土壌は湿気を多く含んでおり、腐朽があまり進まなかったことから残存したと考えられます。そして、32区の調査では、石積みの上に架けられていた石橋が壊されて水路内に埋められていました(写真2)。遺物では、22区の水路内に堆積した砂層から、天保通宝(写真3・写真4)が1枚出土しました。
12月は、さらに南側の調査区に着手していく予定です。
桐生新町水路跡調査事務所 070-2815-3900