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植栗中原(うえぐりなかはら)遺跡

令和元年11月 調査
調査場所
吾妻郡東吾妻町大字植栗地内
調査期間
令和元年10月1日~令和元年12月28日
調査原因
令和元年度一般県道植栗伊勢線 道路改築事業に伴う発掘調査
委託者
中之条土木事務所
主な時代
古墳・奈良・平安
遺跡の内容
 本遺跡は、中之条盆地を北に臨む吾妻川右岸の段丘崖上に位置します。標高347mで、吾妻川との比高は25mほどです。
 11月の調査では、調査区北側の1区の調査を継続して行いました。古墳の調査では、周溝覆土内で6世紀初め頃に降下した、榛名山起源の火山灰の堆積が確認されました。また、周溝からは拳大~人頭の大きさの礫が多く含まれていました。また、南北に尾根状の高まりを呈する部分では、5基の土坑が直線的に配置された状態で発見されています。この5基の土坑の中には、深さ1.6mを計る深く掘削されている土坑があります。ことから、これらの土坑は、獣を獲るための陥し穴と考えられます。これらの遺構のほかに、深さ2mを超える時期不明の井戸跡2基なども発見されています。1区の調査では、古墳1基、掘立柱建物2棟、柵列2条、土坑35基、ピット134基、溝1条、集石1基、畠跡などが発見されました。
 1区・2区西では、浅間YP層よりも上位の縄文時代草創期と思われる石器や剥片などが複数出土したことから、周辺の精査を続けています。
連絡先
植栗中原遺跡調査事務所 070-4458-03633
写真1 遺跡遠景(東から)
写真2 1区1号古墳周溝礫検出状況(南から)
写真3 1区1面目・2区2面目全景(上が北、↓が落し穴の位置)
写真4 1区11号土坑(井戸)全景(南から)