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本郷鶴楽(ほんごうかくら)遺跡

平成30年12月 調査
調査場所
高崎市本郷地内
調査期間
平成30年8月1日~平成31年2月28日
調査原因
平成30年度 社会資本整備(活力・重点)西毛広域幹線道路に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
高崎土木事務所
主な時代
縄文・古代・近世
遺跡の内容
今月も調査区を拡張し、本遺跡の第3面(古代面)における遺構の状況をすべて確認しました。第3面では、平安時代の竪穴建物、溝状遺構、土坑などを継続して調査しています。竪穴建物の時期は、出土遺物の様相から10世紀代が主体です。これまでに180棟以上を確認しています(写真1)。また、先月に調査した東西方向に直線状に走行する溝状遺構については、西側の延長部分を確認するとともに、さらに、南側にも同規模で並走する溝状遺構があることが判明しました(写真2)。南側調査区で調査した第204号竪穴建物(10世紀)からは、小銅像が出土しました(写真3・4)。この小銅像は、通高9.7cm身丈9.1cmの小型の像です。竪穴建物の北側壁際の床面直上層から出土しました。さらに、第222号竪穴建物から、お経を納めた銅製容器と考えられる蓋が出土しました。この蓋は径9.8cm高さ2.7cmで中心部には摘みが施され、縁は波状の菊輪縁に作られています。双方ともに目下クリーニング中ですので、クリーニングの終了を待って特徴などを検討したいと思います。
また、北側に本遺跡北側に連接する本郷満行原遺跡では、古代の寺院跡が推定されています。当遺跡の集落と寺院跡との密接な関係が推定されます。調査は2月まで行う予定で
連絡先
本郷鶴楽遺跡調査事務所 090-2654-3558
写真1 G・H区第3面全景(西から)
写真2 G・H区第3面全景(北東から)
写真3 第204号竪穴建物遺物出土状況(南西から)(矢印が小銅像出土位置)
写真4 小銅像出土状況
写真5 第222号竪穴建物銅製経筒蓋出土状況(南西から)(矢印が銅製経筒蓋出土位置)
写真6 銅製経筒蓋出土状況