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発掘調査の最新情報

安中市0201(あんなかしぜろにぜろいち)遺跡

令和元年9月 調査
調査場所
安中市下秋間地内
調査期間
令和元年9月1日~令和元年11月30日
調査原因
令和元年度西毛広域幹線道路整備に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
群馬県安中土木事務所
主な時代
古墳
遺跡の内容
 安中市0201遺跡は、JR安中駅の北西2km程の秋間丘陵の南側縁辺にあります。秋間川の左岸、支流の鍛冶屋川との合流地点付近です。秋間丘陵には、古代から瓦や須恵器などが焼かれていた秋間古窯跡群があり、近世以降も、安中焼・自性寺焼と呼ばれる陶器の生産地として広く知られています。現在、鍛冶屋川を上流へ1㎞程遡った所で復活した自性寺焼が焼かれています。また、この地域も多くの古墳の存在が知られており、本遺跡近くでも2基の古墳(安中市1062遺跡・安中市1279遺跡)が確認されています。今年度は、昨年度末の調査において、新たに確認された台地上の古墳の調査を行なっています。
 調査は、まだ上部を調査着手したばかりです。墳丘は既に失われていました。石室なども全容はまだ明らかではありません。現在の時点では、石室掘方裏込め石とともに、石室の上面が確認されています。石室は、前庭部・羨道部・玄室で構成されています。石室への入り口である羨門から、遺体を安置していた玄室に向かう通路(羨道)は、上面の幅が約90㎝で長さは約270㎝、玄室は、上面の幅約160㎝長さ約270㎝を計ります。玄室側壁には、最大長さ180㎝にも及ぶ大型の切石が使われています。遺物は、前庭部と呼ばれる羨門の前面から、須恵器長頸壺(すえきちょうけいつぼ)が(写真1)、玄室の最上層から滑石製の臼玉が(写真2)出土しました。10月以降は、埋まった土砂や石をさらに取り除き、石室の状況や副葬品の有無などを確認していきます。発掘調査は、11月末日で終了の予定です。
連絡先
安中市0201遺跡調査事務所 070-2655-7412
写真1 1号古墳長頸壺出土状況
写真2 1号古墳臼玉出土状況
写真3 1号古墳調査風景(南から)
写真4 1号古墳調査風景(北から)