事業団の発掘と整理
発掘調査の最新情報
川原湯勝沼(かわらゆかつぬま)遺跡
令和元年8月 調査
吾妻郡長野原町大字川原湯地内
令和元年7月1日~令和元年9月30日
八ッ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
縄文・平安・近世
8月の調査ではE区北部2面(縄文時代以降)とE区南部1面(近世)の調査を行いました。
E区北部2面では土坑17基、ピット4基が確認できました(写真1)。土坑は直径1m前後の円形のものがほとんどでした。遺物が出土しなかったため正確な時期の特定はできませんでした。
E区南部1面は、西側は北部調査からの畑とヤックラの続き、東側は本遺跡から石川原へ続く街道とみられる1号道を確認しました。1号道は、畑との境に角礫をヤックラ状に積み上げ一段高い位置に造成されています。道と畑の高低差は最大で1mになります。道路部分の幅は約1.8mになりますが、道の北側はヤックラ状の石積みで約30㎝程度高められ、南側は山の斜面を掘りこんでいるため、道の部分のみ窪んでいるように見えます。北側の石積みの頂点と南側の掘り込みの頂点間の幅は2m程度です。南側斜面には山からの落石とみられる角礫が多くみられ、落石を除去しながら街道を使用していたとみられます。天明泥流に埋もれる前には集落間の交通の要になっていたものと考えられます。
9月も引き続き調査を行っていきます。
E区北部2面では土坑17基、ピット4基が確認できました(写真1)。土坑は直径1m前後の円形のものがほとんどでした。遺物が出土しなかったため正確な時期の特定はできませんでした。
E区南部1面は、西側は北部調査からの畑とヤックラの続き、東側は本遺跡から石川原へ続く街道とみられる1号道を確認しました。1号道は、畑との境に角礫をヤックラ状に積み上げ一段高い位置に造成されています。道と畑の高低差は最大で1mになります。道路部分の幅は約1.8mになりますが、道の北側はヤックラ状の石積みで約30㎝程度高められ、南側は山の斜面を掘りこんでいるため、道の部分のみ窪んでいるように見えます。北側の石積みの頂点と南側の掘り込みの頂点間の幅は2m程度です。南側斜面には山からの落石とみられる角礫が多くみられ、落石を除去しながら街道を使用していたとみられます。天明泥流に埋もれる前には集落間の交通の要になっていたものと考えられます。
9月も引き続き調査を行っていきます。
下湯原遺跡調査事務所 090-2652-8848