事業団の発掘と整理
発掘調査の最新情報

石畑(いしはた)遺跡

令和元年8月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町川原畑地内
調査期間
令和元年7月16日~令和元年8月21日
調査原因
八ッ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
縄文・弥生・近世
遺跡の内容
8月の調査は、先月からの継続でB区1面(江戸時代)の調査と2面の調査を行いました(写真1・2)。1面は上段緩斜面部分で天明泥流に埋もれた畑跡、ヤックラ、石垣が検出でき、旧道部分では畑跡と天明泥流の堆積後に築かれた道とそれに伴う20m程の石垣を検出しました(写真3)。上段から検出された畑のウネサクは等高線に沿うように東西方向に伸びていました。上段中央部のヤックラを挟んで東西で畑の様相が異なり、東側の畑はAs-A軽石が降下した状況がそのまま残っていましたが、西側の畑は大部分でAs-A軽石降下後に天地返しをした状況が確認できました(写真4)。
2面目の調査は、1面の精査段階で見つかった遺物周辺のトレンチ調査を行いました。10点ほどのまとまった遺物出土がありましたが、遺構は検出されませんでした。
連絡先
石畑Ⅰ岩陰調査事務所 070-2815-3900
写真1 遺跡遠景(写真左下伐採箇所) (南西から)
写真2 B区 1面目全景(上空から 上が北)
写真3 B区 道・石垣全景(東から)
写真4 B区 ヤックラ・畑 調査風景(東から)