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西宮(にしみや)遺跡

令和元年5月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町大字川原畑地内
調査期間
平成31年4月1日~令和元年6月30日
調査原因
八ッ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
縄文・近世
遺跡の内容
本遺跡は、吾妻川左岸の山麓緩斜面にあり、JR吾妻線の旧川原湯温泉駅から西へ約1km、旧国道145号および旧JR吾妻線沿いに位置しています。遺跡の標高は535~545mを測ります。
5月は9区と11区の調査を継続し、旧吾妻線線路敷の13区の調査を開始しました。9区は第2面の調査を行い、南北方向に走行する畠や、泥流下畑の造成のために使用されたと思われる、礫を片付けた復旧溝を検出しました(写真1)(写真2)。また、最終確認面では北側斜面地からの土砂流失の際に形成された自然流路と思われる溝状の痕跡が見つかりました。11区の調査は、天明三年当時の集落の段差地形を区分けする石垣が3重に廻らされていました(写真3)。上段では道や畑などが見つかっており、下段では過年度調査で見つかっている屋敷・建物の続きが見つかっています。13区では天明泥流下畑跡の続きを確認し、2面目の調査を進めています(写真4)。
連絡先
西宮遺跡調査事務所 090-5411-8578
写真1 9区1号復旧溝全景(北から)
写真2 9区2-1面2号畑全景(上が北)
写真3 11区石垣調査風景(西から)
写真4 13区1面天明泥流下全景(上が北)