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発掘調査の最新情報

下原(しもはら)遺跡

平成29年8月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町大字林地内
調査期間
平成29年7月1日~平成29年9月30日
調査原因
八ッ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
縄文・弥生・中世・近世
遺跡の内容
8月は、B区第1面の調査を行いました。B区は吾妻川に沿った緩斜面が続き、天明泥流下から畑が確認されました(写真1)。調査区の中程には段丘涯から崩れ落ちた大きな岩塊が集積した場所があり、その上には以前は観音堂が置かれていました(写真2)。この島状の高まりは緩斜面より5mほど高い位置にあり、古くから特別な場所とされていたようです。 発掘調査では、観音堂があった平坦面の下から天明三年(1783)に降下した浅間A軽石が確認され、南側では社域を区画する石垣が、北側では緩斜面に下る当時の参道の一部が検出されました。残念ながら天明泥流に被災したと思われる建物の礎石や掘立などの痕跡は確認できませんでしたが、五輪塔や宝篋印塔の部材(写真3)や中世の土器・銭などが発見されており、天明の浅間山噴火以前から堂宇などの施設があった可能性がでてきました。
連絡先
八ッ場ダム調査事務所 0279-76-8040
写真1 B区 全景(北東から)
写真2 観音堂があった島状の高まり
写真3 B区観音堂跡地からの出土遺物