事業団の発掘と整理
発掘調査の最新情報
万木沢B(まんぎさわびー)遺跡
平成29年8月 調査
吾妻郡東吾妻町大字三島地内
平成29年4月1日~平成29年11月30日
平成29年度上信自動車道吾妻西バイパス建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
群馬県上信自動車道建設事務所
縄文・弥生・古代
8月は1区と遺跡西端部の4区を調査しました。1区では、長さ40mにわたる弧状の溝と土坑を調査し、縄文時代晩期から弥生時代前期にかけての土器群を主体に黒曜石や碧玉製の石鏃・剥片、石斧、装身具、骨片、礫石器、礫などの遺物が出土しました。その中で、土偶やヒスイ製・碧玉製の垂玉・管玉・小玉、磨製石剣などの発見もありました。
紹介する写真2の土偶は土器片に混ざって溝の中から出土しました。腹部から右足の部分で、上半部はと左足は欠けていました。現存の長さは約10㎝、正中線の両側にゴマ粒大の刺突が施され、腰には2段の張り出しがあります。他にも刺突の文様がある肩の破片、腕の先端部破片など、紹介した土偶とは別物の破片も出土しており、複数の土偶の存在が考えられます。
4区では平安時代の畠跡を調査しました。畠跡は東半部で確認され、1区や2区で調査した畠跡と同じく12世前半に降った浅間粕川テフラ(As-Kk)が当時の畠の表面を約10㎝の厚さで覆っていました。As-Kkを平らに除去すると、次第にAs-Kkが筋状に埋没した畝間が現れ、さらにそのAs-Kkを除去して畠跡を検出しました(写真2)。一方、西半部ではAs-Kkは堆積していたものの、畠跡は確認できませんでした。
紹介する写真2の土偶は土器片に混ざって溝の中から出土しました。腹部から右足の部分で、上半部はと左足は欠けていました。現存の長さは約10㎝、正中線の両側にゴマ粒大の刺突が施され、腰には2段の張り出しがあります。他にも刺突の文様がある肩の破片、腕の先端部破片など、紹介した土偶とは別物の破片も出土しており、複数の土偶の存在が考えられます。
4区では平安時代の畠跡を調査しました。畠跡は東半部で確認され、1区や2区で調査した畠跡と同じく12世前半に降った浅間粕川テフラ(As-Kk)が当時の畠の表面を約10㎝の厚さで覆っていました。As-Kkを平らに除去すると、次第にAs-Kkが筋状に埋没した畝間が現れ、さらにそのAs-Kkを除去して畠跡を検出しました(写真2)。一方、西半部ではAs-Kkは堆積していたものの、畠跡は確認できませんでした。
万木沢B遺跡事務所 070-2655-7862