事業団の発掘と整理
発掘調査の最新情報
石川原(いしかわら)遺跡
平成30年5月 調査
吾妻郡長野原町川原湯地内
平成30年4月1日~平成30年7月31日
八ッ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
縄文・古代・近世
5月の調査は、5区の1面(泥流層下)と2・3面(中世・古代)、6区・7区5面(縄文)の調査を行いました。
5区の調査は4月に引き続き、泥流層下の27号建物と51号建物の調査を行い、柱材、壁材の下から囲炉裏が確認されました(写真1)。囲炉裏の中央部には、鉄瓶が自在鉤に括り付けられている状態で出土し、囲炉裏の脇から鉄釜やしゃもじ等が出土しました。27号建物は、泥流によって、柱材や壁材が押しつぶされた状態で確認され、その下から生活用品が多く出土しました(写真2)。また27号建物の敷地内からは、地面に固定した搗き臼(つきうす)と杵が横倒しの状態で出土しました(写真3)。杵は柄と支柱が付き、遊具の「シーソー」のような形をしています。5区の2面の調査では、天明3年以前の畑、3面の調査では、古代の竪穴建物や土坑が確認されました。竪穴建物の時期は、10世紀頃と考えられます。
6区5面の調査では、弧状列石と柄鏡形竪穴建物が確認されました(写真4)。弧状列石は、斜面の地形に沿って構築され、弧状列石内には立石や丸石を小石で囲んだ配石も確認されました。弧状列石の中間付近には、縄文時代後期前半の柄鏡形竪穴建物が確認されました。弧状列石からも同時期の土器が出土していることから、両遺構は同時期に構築された一体のものと考えられます。
5区の調査は4月に引き続き、泥流層下の27号建物と51号建物の調査を行い、柱材、壁材の下から囲炉裏が確認されました(写真1)。囲炉裏の中央部には、鉄瓶が自在鉤に括り付けられている状態で出土し、囲炉裏の脇から鉄釜やしゃもじ等が出土しました。27号建物は、泥流によって、柱材や壁材が押しつぶされた状態で確認され、その下から生活用品が多く出土しました(写真2)。また27号建物の敷地内からは、地面に固定した搗き臼(つきうす)と杵が横倒しの状態で出土しました(写真3)。杵は柄と支柱が付き、遊具の「シーソー」のような形をしています。5区の2面の調査では、天明3年以前の畑、3面の調査では、古代の竪穴建物や土坑が確認されました。竪穴建物の時期は、10世紀頃と考えられます。
6区5面の調査では、弧状列石と柄鏡形竪穴建物が確認されました(写真4)。弧状列石は、斜面の地形に沿って構築され、弧状列石内には立石や丸石を小石で囲んだ配石も確認されました。弧状列石の中間付近には、縄文時代後期前半の柄鏡形竪穴建物が確認されました。弧状列石からも同時期の土器が出土していることから、両遺構は同時期に構築された一体のものと考えられます。
石川原遺跡調査事務所 090-2654-3558