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発掘調査の最新情報

西宮(にしみや)遺跡

平成30年7月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町川原畑地内
調査期間
平成30年4月1日~平成30年8月31日
調査原因
八ッ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
縄文・近世
遺跡の内容
 8・9区の調査を開始しました。8区では、天明泥流直下から畑とともに前回調査した大量の薪(たきぎ)が置かれた道の延長部分を確認しました(写真1)。この道は東西方向から南側に向きを変えています。南側の調査区で確認した南北方向の道とつながり、吾妻川まで延長されると考えられます。10区(旧国道145号下)では、第3面(平安時代以降)で、大~中型の獣を捕獲するために掘られたと考えられる陥穴(おとしあな)を狭い範囲に10基以上確認しまた(写真2)。陥穴の規模は、大きいもので長軸約2.6m、短軸約2.1m、深さ約1.7m、中に入ると外に出るのに一苦労するほどの深さです。陥穴には、ほぼ同規模で等間隔に並ぶように掘られたものもありました。一昨年には、吾妻川に近い南側の1・2区でも数多くの陥穴を確認していることから、周辺は良好な狩猟の場所であったと考えられます。
連絡先
八ッ場ダム調査事務所 0279-76-8040
写真1 8区1面(江戸時代)道と薪(たきぎ)の調査風景(南西から)
写真2 10区3面(平安時代以降)陥穴群の調査風景(南西から)