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安中市0334(あんなかしぜろさんさんよん)遺跡

平成31年2月 調査
調査場所
安中市安中地内
調査期間
平成30年12月1日~平成31年3月31日
調査原因
西毛広域幹線道路整備に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
安中土木事務所
主な時代
古墳時代、奈良・平安時代、近世
遺跡の内容
2月の調査は、先月からの継続で、古代の竪穴建物15棟、復旧坑5基、溝2条、柱穴や土坑等を複数調査しました。第209号竪穴建物(写真1)は、奈良時代の竪穴建物跡で、出土遺物が多く(写真2)、須恵器杯が50点以上完形に近い形で出土しました。また、銅製の蛇尾(だび)が出土しました(写真3)。鉈尾は、役人が締める帯の先端部分に付ける金具です。大きさは縦3.5cm、幅4.4cm、厚さ1.3cmあります。本遺跡は、碓氷郡役所の推定地の近隣に位置するため、関係する役人の持ち物だったと考えられます。第15号溝(写真4)は、中世末から近世初頭の遺構で、幅は約1.5mあり、確認できた長さは南北約15m、東西約13mで、調査区内で直角に曲がっていました。底面に自然流路が見られないことから、敷地を囲む方形の区画溝と推定されます。今回確認できたのは、北西部分の一部です。
連絡先
安中市334遺跡調査事務所 090-2414-2561
写真1 第209号竪穴建物調査状況
写真2 第209号竪穴建物全景(西から)
写真3 鉈尾出土状況
写真4 第15号溝全景(南から)