歴史を紐解く

群馬の遺跡・出土品整理遺跡の最新情報

今月のトピック遺跡紹介平成28年5月
川端根岸(かわばたねぎし)遺跡【上武道路事業関連】
中近世の馬歯骨
川端根岸遺跡は前橋市川端町・日輪寺町にあり、上武道路の建設に伴い平成24(2012)年度に発掘調査が行われました。整理作業は平成27(2015)年度から継続して行われています。
川端根岸遺跡では、発掘調査の結果、遺構の内外から21体の馬歯骨が出土しました。整理作業を進める中で、専門家による鑑定を受けた結果、馬格(馬の体格)、年齢などが明らかになりましたので紹介します。
馬格については、小型馬5体、中型馬2体、大型馬1体、体高不明8体、判別不能5体でした。小型在来馬が多い傾向にありますが、小型と中型については昔から日本に生息している在来馬と考えられます。一方、大型馬が1体出土しています。これは在来馬とは異なる西洋馬の可能性があり、近代以降の馬かもしれません。
年齢については、老齢馬2体、壮齢馬7体、幼齢馬6体、年齢不明1体、判別不能5体でした。壮齢・幼齢馬が多い傾向にあります。
近くに所在する田口下田尻遺跡でも中世の埋葬馬が見つかっており、平成27(2015)年6月の整理遺跡の最新情報で「天寿を全うした愛馬を、手厚く葬ったものであろう」と紹介しました。川端根岸遺跡から出土した馬については、どのような解釈ができるのか今後の研究に注目ください。そして、一つの遺跡から21体といった比較的まとまった量の馬が確認されたことから、中近世の馬利用のあり方を考える上で貴重なものと考えられます。





1号馬(老齢、小型在来馬)の臼歯

1号馬(老齢、小型在来馬)の臼歯

写真2 5号馬(幼齢、体高不明)の臼歯

写真2 5号馬(幼齢、体高不明)の臼歯

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