歴史を紐解く

群馬の遺跡・出土品発掘遺跡の最新情報

下田(しもだ)遺跡 平成28年5月調査
調査場所

吾妻郡長野原町大字林地内

調査期間

平成28年4月1日~平成28年12月31日

調査原因

八ッ場ダム建設工事に伴う発掘調査

委託者

国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所

主な時代

縄文・近世

遺跡の内容


遺跡は、吾妻川左岸の舌状の段丘面上に位置します。南縁は吾妻川により削られ河床から30mほどの断崖が形成されています。表土下には、天明三年(1783年)8月5日に発生した浅間山噴火に伴う泥流(天明泥流)が厚く堆積し、調査区西側で1m~1.5m、東側で2mほどの厚さを測ります。この泥流直下には、泥流が押し寄せる10日ほど前に降下した軽石が1cmほど堆積しています。
 国道の南西側の調査区では、天明泥流に埋もれた建物や畑などが見つかっています。建物は現在2棟確認でき、そのうち東側の建物の北には、泥流によりなぎ倒された土壁が出土しました。土壁から、柱の痕や窓あるいは換気口と思われる1辺30㎝程度の長方形の穴が2か所確認できました。出土状況から、泥流によって北に50cmほど移動して倒壊したと考えられます。この建物には、土に埋まった唐臼やカマドなども確認できます。
 上記の建物の南側には、口径90cmの桶が2つ並んで見つかっており、柱穴が伴うことから厠と考えられます。東に隣接して、一番高いところで1.5m、長さは5mほどの石垣が見つかっています。石垣の東には、吾妻川に向かって傾斜する溝と道が見つかっています。
 今後調査を進めていくなかで、多くの遺構・遺物の発見が期待でき、当時の集落の姿が明らかになっていくと考えられます。

連絡先/下田遺跡調査事務所 電話 090-5411-8578


写真1 なぎ倒された土壁(D区 北から)

写真1 なぎ倒された土壁(D区 北から)

写真2 厠の桶(D区 東から)

写真2 厠の桶(D区 東から)


前ページへ戻るページトップへ戻る