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群馬の遺跡・出土品発掘遺跡の最新情報

高崎競馬場(たかさきけいばじょう)遺跡  平成27年3月調査
調査場所

高崎市岩押町地内

調査期間

平成26年11月1日~平成27年3月31日

調査原因

平成26年度コンベンション施設整備事業

委託者

群馬県(コンベンション推進課)

主な時代

弥生・平安・江戸時代

遺跡の内容


今月で平成26年度の高崎競馬場遺跡の発掘調査は終了しました。調査対象面積は19,200㎡で、江戸時代から弥生時代にわたる計4面の調査を行いました。発掘調査では、1783(天明3)年と天仁元(1108)年の2度の浅間山噴火火山灰に埋もれた田畑や水田から屋敷地へ転換など土地利用の変遷が明らかになりました。最終面の第4面調査では、先月報告したように弥生時代中期後半(約2000年前)の環濠(かんごう)集落の南端部の調査をしました。環濠内からは多量の土器や石器などが出土しました。磨製の太型蛤刃石斧(ふとがたはまぐりばせきふ)や抉入柱状片刃石斧(えぐりいりちゅうじょうかたばせきふ)が計5点出土した状態や井戸や掘立柱建物などの検出は県内では希少例です。3月の調査では、環濠の橋脚を思わせる2本の柱材を検出しました。また、焼却の痕跡がある土坑からは土器や礫に混じり、イノシシと思われる焼骨片や炭化米など当時の生活の一端がうかがえるような遺物も出土しました。
今回の発掘調査でかつて学界に紹介された高崎競馬場遺跡が、弥生時代中期後半の環濠集落であることが分かりました。環濠内部はわずかな範囲のため住居は確認されていませんが、長野県の影響の強い土器や石器、掘立柱建物の検出などから、関東と長野地域を結ぶこの地域の拠点的集落の可能性が考えられます。


連絡先/(公財)群馬県埋蔵文化財調査事業団 0279-52-2511


写真1 環濠全景(環濠集落の南端部の様子)

写真1 環濠全景(環濠集落の南端部の様子)

写真2 環濠内部遺構群(土坑2基、井戸2基、掘立柱建物1棟)

写真2 環濠内部遺構群(土坑2基、井戸2基、掘立柱建物1棟)

写真3 69号土坑の調査状況(西より)

写真3 69号土坑の調査状況(西より)

写真4 70号土坑遺物出土状況(南より)

写真4 70号土坑遺物出土状況(南より)


写真5 70号土坑出土土器と土器内から発見された稲モミ混入の土塊

写真5 70号土坑出土土器と土器内から発見された稲モミ混入の土塊

写真6 上段:太型蛤刃、下段:抉入柱状片刃、磨製石鏃、球状石製品

写真6 上段:太型蛤刃、下段:抉入柱状片刃、磨製石鏃、球状石製品

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