歴史を紐解く

群馬の遺跡・出土品発掘遺跡の最新情報

山王・柴(さんのう・しば)遺跡群平成22年11月調査
調査場所

前橋市青柳町地内

調査期間

平成22年10月1日~平成22年3月31日

主な時代

縄文・古墳・奈良・平安時代

遺跡の内容

遺跡は赤城山南麓、白川の東側で、小さな谷を中央にはさみ東西の台地上にあります。西側の2区でこれまで確認できた遺構は、竪穴建物40軒、掘立柱建物6棟、ピット92基、土坑1基、溝9条、水田2面等です。竪穴建物で興味深いのは23号竪穴建物で、竪穴部の壁際に敷設されるカマドの出現前の炉が床面にあって古墳時代前期に属し、石製の勾玉や臼玉が出土しました(写真1)。
また、22号竪穴建物はカマドの煙道が良く残り、長軸に添って半裁してみると、トンネル状の煙道が先端でL字に屈曲して煙突状の煙りだしとなっている様子が良く分かりました(写真2)。また、近世以降の水田を調査した後、平安時代の天仁元年(1108)に降下した浅間B火山灰に覆われた水田と思われる面を調査しています。さらに、水田のある谷地西側に谷地形に沿うように5条の溝が掘削されており、水田への入排水のための水路を何回も掘削したことが分かります。
東側の3区では竪穴建物8軒、ピット50基、土坑2基、溝2条を確認しました。現在までにそのうちの竪穴建物4軒、溝2条を調査しています。
1号竪穴建物は7世紀代に属し、東の壁面にいくつかの石を芯材としたカマドを持ちます(写真3)。1号溝は南北に走る溝ですが、中央が一部途切れており出入口と想定され、区画溝と考えられます。しかし、いまのところ時期は不明です(写真4)。今後、溝の内側から出てくる建物の年代等から推定する必要があるでしょう。

連絡先

山王・柴遺跡群調査事務所 027-233-8137


2区23号竪穴建物勾玉出土状況

写真1 2区23号竪穴建物勾玉出土状況

2区22号竪穴建物カマド半裁状況

写真2 2区22号竪穴建物カマド半裁状況

3区1号竪穴建物カマド検出状況

写真3 3区1号竪穴建物カマド検出状況

3区1号溝完掘状況

写真4 3区1号溝完掘状況

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