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群馬の遺跡・出土品群馬の遺跡案内

東毛地区塚廻り古墳群(つかまわりこふんぐん)-太田市龍舞町 古墳時代-

塚廻り古墳群の埴輪は、埴輪の解説書や、全国各地の「埴輪展」で必ずといっていいほど見かけます。これらは、国重要文化財にも指定されています。
「器をかかげる女子」や「イスにこしかける男子」「かざり馬をひく男子」など、さまざまな人々の埴輪があります。ひとつひとつの埴輪の美しさもみごとですが、全体ではどんなことをあらわしているのでしょうか。小さな古墳のまつりごとのようすを今に伝える重要な古墳といえます。

見学案内
東武伊勢崎線太田駅から車で約10分
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は遺跡の位置を表しています。
ここがポイント

塚廻り古墳群は、龍舞町がのる台地東方に広がる低地帯中の低台地に形づくられています。1977年の県教委の調査では、洪水に埋もれた7基以上の古墳群だということがわかっています。特に3基(1・3・4号墳)は良好な状況で確認されました。いずれも、墳丘長25m内外の小さな帆立貝式の古墳です。主体部には竪穴式で箱式石棺が用いられていたと考えられます。6世紀前半の小古墳の埴輪祭祀のようすを考える好資料です。

もっと知りたい!

塚廻り4号墳の埴輪群像からは、特に多くのことがわかってきています。
4号墳では円筒埴輪253、朝顔形円筒埴輪16、家形埴輪1、器財埴輪8、人物埴輪15、動物埴輪2の、総計304本の埴輪が出土しました。形象埴輪はすぐれたつくりで、それぞれ建てならべられたようすを確かめることができました。
前方部に建てられた円筒埴輪列の区画中にある埴輪は、三つの場面が表現されているという考え方があります。それは、(1)「祭りを仕切る巫女(みこ)と宴席を盛り上げる女子たち」、(2)「誄(しのびごと)を奏上しながら、ひざまづく男子とその後ろにひかえる男子たちによる祭式の中核の表現」、(3)「2体の馬と2体の男子からみられる、馬飼いという職業集団」の三場面です。
これまで、同じ時期の群馬町・保渡田八幡塚古墳(墳丘長96m)のような大型の前方後円墳の埴輪群像については知られていました。しかし、墳丘長が四分の一ほどの小さな帆立貝式の古墳にも規模こそちがえ、同じような埴輪群像が建てならべられたことがわかったことの意義は大きいでしょう。

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