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東宮(ひがしみや)遺跡

平成29年6月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町大字川原畑地内
調査期間
平成29年4月1日~平成29年8月31日
調査原因
八ツ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
縄文・中世・近世
遺跡の内容
調査は3面目の縄文時代後期の敷石住居と配石、土坑および、弧状列石の調査を行なっています。列石は段差を持ち、西側の高い場所から東側に傾斜する地形に、雛壇を形作るように、4列が確認されています。それぞれの列石の間隔は、最も上位の1列目から2列目の間が約8m、2列目と3列目の間が約18m、3列目と4列目(写真1)の間が約8mで、2列目と3列目の間が最も広くなっています。出土土器や列石を覆っている土の状況などから、3列目、4列目の列石が先に作られた可能性があります。列石間の平らな部分には敷石住居や配石、土坑も検出されており、列石との関連が注目されます。
また、調査区の南側において、より古い縄文時代中期の住居も複数確認されています。現在調査を行っている3軒の住居は、一部重なった状況で見つかっています。ほぼ中央に石で囲った炉を設け、入口部と思われる位置に埋甕を伴っています(写真2)。
連絡先
東宮遺跡調査事務所 070-2655-7412
写真1 縄文後期の6号列石(東から)
写真2 縄文中期の2号住居(東から)