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発掘調査の最新情報

西宮(にしみや)遺跡

平成29年6月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町川原畑地内
調査期間
平成29年4月1日~平成29年12月31日
調査原因
八ツ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
縄文・平安・中世・近世
遺跡の内容
今月は、5区において第2・3面の調査を行いました。第2面では、調査区の一部で寛保二年(1742)に発生した洪水によって埋没した可能性がある畑や水田などを確認しました。畑は調査区北側の平坦面にあり、周辺では石垣や暗渠排水、掘立柱建物などがありました(写真1)。水田は傾斜地を利用した幅約3mの棚田となっていました。第3面では、ピットや土坑の他に、北側から南側の方向に流れる溝が複数条確認できました(写真2)。溝の一部は蛇行することから自然流路とみられますが、直線状に規則的に並ぶ溝については、畑の可能性もあります。
5区の東側に位置する6区では、1面目の調査で天明泥流下の畑や復旧溝、屋敷跡などが確認されており、調査を着手しています。
連絡先
西宮遺跡調査事務所 070-2655-7361
写真1 5区第2面調査風景(上が北)
写真2 5区第3面全景(空撮上が西)