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西ノ上(にしのうえ)遺跡

平成29年5月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町川原湯地内
調査期間
平成29年4月1日~平成29年6月30日
調査原因
八ツ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
近世
遺跡の内容
 当遺跡は吾妻川右岸の河岸段丘上にあり、4月からの調査でほぼ全域から天明泥流で埋没した畑が確認されました(写真1)。上段部分には、前回調査で確認された復旧溝群の続きも検出されており、泥流が浅い場所ではいち早く復旧作業が行われたことがわかりました。
 5月上旬からはさらに掘り下げて2面目の調査を実施し、縄文時代から中世にかけての土坑22基と数か所の焼土跡などを検出しました(写真2)。出土した土器は縄文時代前期から中期、弥生時代後期、平安時代の灰釉陶器などがあり、古くからこの場所が利用されてきたことがわかります。
連絡先
東宮・西ノ上遺跡調査事務所 070-2655-7412
写真1 天明泥で埋没した畑の調査状況(上空南から)
写真2 縄文時代の土坑の調査(西から)