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小田沢(おだざわ)遺跡

令和4年5月 調査
調査場所
吾妻郡東吾妻町植栗・岩井地内
調査期間
令和4年5月1日~令和4年12月31日
主な時代
古墳、奈良、平安、中世、近世
遺跡の内容
小田沢遺跡は榛名山の北麓に位置し、標高は370m前後です。調査は、上信自動車道吾妻東バイパス建設事業に伴うもので、昨年度の継続調査です。本年度は「あがつま共同霊園」の北側が調査区で、農道を境に東側を5区、西側を6区として調査を行う予定です。5区から調査に着手し、第1面では井戸と土坑を調査しました。井戸は直径約1m、井戸枠は自然石による石積みで、井戸内からは、江戸時代の焼き物が出土しました(写真1)。また骨片と炭化材が出土する土坑を複数確認しました。これらの土坑に明銭(中国からの渡来銭、室町時代に流通)が伴う例もあることから、中世の墓と考えられます(写真2)。なお、6月も調査を継続していきます。
連絡先
小田沢遺跡発掘調査事務所 090-3244-0006
写真1 近世の井戸の調査状況
写真2 中世の墓の状況(炭化材出土状況)