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植栗山根A(うえぐりやまねえー)遺跡

令和3年5月 調査
調査場所
吾妻郡東吾妻町植栗地内
調査期間
令和3年4月1日~令和3年6月30日
主な時代
縄文、古墳、古代、中近世
遺跡の内容
植栗山根A遺跡は、吾妻川右岸の河岸段丘上に立地しています。昨年度は榛名山から連なる丘陵から段丘面に地形が変換する箇所の調査を実施し、今年度はその北側から県道35号東吾妻線(通称日陰道)植栗交差点までの間の調査を行っています。調査区を東西に横切る町道を境に南側を1区、北側を2区としました。
4月は1区の調査を行い、天仁元年(1108)の浅間山噴火の降下軽石(As-B)と6世紀初頭の榛名山二ツ岳噴火の降下火山灰(Hr-FA)を確認しました。
As-B直下を1面として水田面を想定しながら調査を行いました(写真1)。また、この面においては、江戸時代の水田耕作に伴うと考えられる竹を敷き詰めた暗渠排水が確認されました(写真2)。
2面としたHr-FA下面からは、小区画水田が良好な状態で検出されました(写真3)。水田には水口があり計画的に給排水ができるように工夫されています。水田の北側には大畔と溝が配置されており、溝を境にして北側では明確な小区画水田が検出されませんでした(写真4)。
連絡先
植栗山根A遺跡発掘調査事務所 090-3244-0006
写真1 As-B下面の調査(北から)
写真2 江戸時代の暗渠排水(西から)
写真3 小区画水田の調査 (北から)
写真4 小区画水田と溝 (東から)