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厚田中村(あつだなかむら)遺跡

令和3年4月 調査
調査場所
吾妻郡東吾妻町厚田地内
調査期間
令和3年4月1日~令和3年5月31日
主な時代
弥生、奈良、平安、中世、近世
遺跡の内容
厚田中村遺跡は、吾妻川右岸の田中川と本田中沢によって形成された扇状地上に立地しています。調査は、上信自動車道吾妻東バイパス建設事業に伴うもので、昨年度の継続調査です。今年度の調査対象地は3区、6区、8-1区、10区です。4月の調査は、3区と8-1区の調査を実施しました。8-1区の調査では、天明三年(1783)の浅間山噴火に伴う天明泥流で被災した東西方向に畝サクが作られた畑や土坑のほかに中世面の畑(写真1)や土坑を発見しました。中世の畑は江戸時代のものとは異なり、南北方向に畝サクが作られており、残存状態も良好でした。サクには工具痕が残されており、南から北方向に耕作したことがわかりました。3区の調査では、天明泥流で被災した水田とそれに伴うと考えられる畦や大畦、溝(写真1)を発見しました。5月の調査は、6区と10区を継続して調査します。
連絡先
厚田中村遺跡発掘調査事務所 070-2655-7412
写真1 8-1区 中世畑全景(北から)
写真2 3区 1号大畦と5号溝全景(北から)