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発掘調査の最新情報

厚田中村(あつだなかむら)遺跡

令和2年10月 調査
調査場所
吾妻郡東吾妻町厚田町内
調査期間
令和2年7月1日~8月31日・令和2年10月1日~12月31日
調査原因
古墳、古代、中世
遺跡の内容
厚田中村遺跡は、吾妻川右岸の田中川と本田中沢によって形成された扇状地の上に立地しています。発掘調査は、上信自動車道吾妻東バイパスの建設事業に伴うものです。
10月は、8区東側と1区、4区、7区北側の調査を行いました。8区東側は、3面の調査面が確認されていることから、順次各面の調査を実施しました。第1面は、天明3(1783)年の浅間山噴火に伴う泥流被災後の復旧坑を確認しました。調査区内を隙間なく復旧坑が占めていました(写真1)。第2面は、中世の土坑・ピットを確認しました(写真2)。第3面は、古墳時代の竪穴建物、土坑、ピットの調査を継続しています。
1区、4区も天明3年の泥流に覆われていましたが、水田や畑等の遺構は検出されませんでした。さらに下面の遺構確認をおこないましたが、地山の礫層が広がっていたため下面には遺構がないことを確認して調査を終了しました。
11月は8区の継続調査と7区の調査を行います。
連絡先
厚田中村遺跡調査事務所 070-2655-7412
写真1 8区 泥流被災後の復旧坑群(写真上が西)
写真2 8区 中世の土坑やピット(南から)