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多田山東(ただやまひがし)遺跡 ・今井北原(いまいきたはら)遺跡

令和2年9月 調査
調査場所
伊勢崎市赤堀今井町内
調査期間
令和2年4月1日~令和2年9月30日
主な時代
古墳、古代、中世
遺跡の内容
9月の調査は、多田山東遺跡5区の旧石器確認調査と今井北原遺跡1区西側の調査を行いました。今井北原遺跡1区西側では竪穴建物10棟、土坑13基、ピット11基、溝2条を発見しました。竪穴建物の時期は、ほとんどが古墳時代後期です。このうち7棟は重複していました。重複して見つかった3号竪穴建物と4号竪穴建物は、当初は2棟の重複として調査を行いましたが、掘方調査を行ったところ、3号(以下竪穴建物略)の内側に7号(写真1)が、4号の内側に8号(写真2)があることが分かりました。3号と7号、4号と8号は、それぞれ7号と8号の南辺を基準として他の3方向に拡張して3号と4号が造られた可能性があります。写真3は、古墳時代後期の土坑ですが、土器がまとまって出土しました。旧石器時代の確認調査は、多田山東遺跡5区に続き今井北原遺跡1区西側でも実施しましたが、旧石器時代の遺物は見つかりませんでした。今井北原遺跡の旧石器確認調査を行い、多田山東遺跡と今井北原遺跡の調査は9月末で終了しました。
連絡先
多田山東遺跡調査事務所 090-5490-1699
写真1 7号竪穴建物の調査(西から)
写真2 8号竪穴建物の調査(西から)
写真3 古墳時代の土坑(南から)
写真4 遺跡の全景(航空写真)