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綿貫41(わたぬきよんじゅういち)遺跡ほか

令和2年7月 調査
調査場所
高崎市綿貫町・岩鼻町地内
調査期間
令和2年7月1日~令和2年10月31日
主な時代
古墳~中世
遺跡の内容
本遺跡は、高崎市南東部に位置しており、標高は71m程です。指定史跡観音山古墳の南1.2kmにあります。前橋長瀞線沿線の拡幅事業の調査であり、店舗や住宅地、畑地、水田等で分断されていることから、西側に1区・2区・4区・5区、東側に3区と分けました。
7月は、1・2・3北・5区の調査を行いました。1区では、中近世の耕作痕が確認できました(写真1)。遺物は、土師器が少量出土しました。2区では、天仁元(1108)年の浅間山噴火に伴う軽石(As-B)の堆積が見られ、水田とみられる状況を確認しました。遺物は、土師器が少量出土しました。3区北からは、現在のところ竪穴建物5棟、土坑8基・ピット29基を確認しています。竪穴建物は古墳時代と考えられます。5区からは、溝6条、土坑1基本、ピット1基、石組み2基が確認できました(写真2)。遺物は、埴輪や土器、陶磁器が出土しました。埴輪は周辺から流れ込んだ遺物だと思われます。1・2・5区は、旧石器確認調査を行って調査を終了しました。今後は、3区の調査を継続して行い、新たに4区の調査を開始する予定です。
連絡先
綿貫41遺跡調査事務所 070-2815-3810
写真1 1区調査区全景(南より)
写真2 5区調査区全景(北より)