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福島下町・屋敷下(ふくしましもまち・やしきした)遺跡

令和2年5・6月 調査
調査場所
甘楽郡甘楽町大字福島地内
調査期間
令和2年5月1日~令和2年6月30日
主な時代
弥生、近世
遺跡の内容
本遺跡は、甘楽郡甘楽町にあり、鏑川の南約700mに位置しています。調査区は国道254号線を挟んで北側と南側にあり、周囲は住宅地が広がっています。6月の調査では、国道の北側の調査区(3区・4区)を中心に調査を進めました。5月の調査で発見した近世の溝のうち1条は、3区から4区までほぼ北側の調査区全体に延びていることがわかりました(写真1)。3区では、弥生時代の竪穴建物2棟を発見し、多数の土器の破片(写真2)や炉(写真3)・柱穴などが確認できました。4区でも竪穴建物3棟を発見しました。土器などの出土はあまり多くありませんでしたが、これらの竪穴建物はいずれも長軸を南北方向に向けて建てられていたことがわかりました(写真4)。本遺跡の調査は、6月いっぱいをもって終了しました。
写真1 調査区北側全体に南北に延びる近世の溝
写真2 弥生時代の竪穴建物から出土した多数の土器
写真3 弥生時代の竪穴建物で発見された炉や柱穴
写真4 4区の全景