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植栗中原(うえぐりなかはら)遺跡・植栗山根A(うえぐりやまねえい)遺跡

令和2年4月 調査
調査場所
吾妻郡東吾妻町大字植栗字中原地内
調査期間
令和2年4月1日~令和2年12月31日
主な時代
古墳・奈良・平安・中世
遺跡の内容
植栗中原遺跡の調査では、溝状遺構・土坑・ピット等が確認されました。3号溝(写真1)はいわゆる薬研堀(やげんぼり)といわれるもので、中世の区画溝と考えられます。溝内からは中世の軟質陶器(なんしつとうき)の破片等が出ました。引き続き縄文草創期及び旧石器時代の調査を行います。
植栗山根A遺跡では、平安時代の水田調査をおこなっています。大治3年(1128年)に浅間山の噴火にともなって降下した軽石(As-kk)に覆われた水田です。遺跡地の南側は広範囲に攪乱されていましたが、北側の一部で水田の畦畔(けいはん)とも考えられる高まりや溝状の落ち込みが確認されました(写真2)。水田の土壌は黒色の粘質土で、5~30cmほどの軽石に覆われていました。
連絡先
植栗中原遺跡発掘調査事務所 090-3244-0006
写真1 植栗中原遺跡 3号溝 埋没土
写真2 植栗山根A遺跡 平安時代の水田面