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関根橫田(せきねよこた)遺跡

令和2年4月 調査
調査場所
前橋市関根町・田口町地内
調査期間
令和2年4月1日~令和2年4月30日
主な時代
奈良・平安・中世
遺跡の内容
遺跡は群馬県庁の北東約5㎞、前橋市関根町及び田口町に位置しています(写真1)。周辺一帯は水田地帯であり、遺跡の南には上武道路が東西に走っています。付近には、この上武道路建設に伴い調査された田口下田尻遺跡などがあります。
調査では、表土の下約1.2~1.5mで平安時代の水田が確認されました。これは天仁元年(1108年)に浅間山から噴出した軽石(As-B)で被災した水田です。東西方向に延びる畦(あぜ)が確認されています(写真2)。
この水田の下約40㎝では、古代の溝が5条見つかりました。そのうちの4号溝(写真3)からは、「野」とういう文字が書かれた墨書土器(ぼくしょどき)(写真4)や土師器(はじき)、須恵器(すえき)片が出土しました。これらの土器は8世紀代のものと考えられます。
調査は4月で終了しました。
写真1 遺跡遠景(南西から)
写真2 平安時代の水田と畦(あぜ)
写真3 古代の溝(4号溝)
写真4 墨書土器「野」