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下里見天神前(しもさとみてんじんまえ)遺跡

令和2年1月 調査
調査場所
高崎市下里見町地内
調査期間
令和2年1月1日~令和2年3月31日
調査原因
令和元年度西毛広域幹線道路整備事業に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
群馬県高崎土木事務所
主な時代
縄文・古墳・奈良・平安・中近世
遺跡の内容
下里見天神前遺跡は、北側を東に向かって流れる烏川の小規模な河岸段丘上にあり、南側には蛇行しながら東に流れる里見川があります。現在の調査地は、南の里見川に向かって階段状に畑や水田が耕作されていた場所です。
表土掘削を行ったところ、北側の段丘崖側が高く、ローム台地が確認でき、東南東に向かって緩やかな斜面となり、調査区南では天仁元年(1,108)の浅間山噴火に伴うAs-Bが厚いところで20cm程の堆積が確認できました。As-B下からは水田面や溝を発見しました。(写真1)。
ローム層上面の調査では、これまでに竪穴建物12棟、土坑22基、ピット20基、溝1条、畑、古墳の周溝が発見されています(写真2)。竪穴建物の多くは北側か東側にカマドをもち、石を袖の構築材に使用していました。また、東壁から北壁にカマドの造りかえが確認された建物もありました(写真3)。11号竪穴建物内からは完形に近い土器が数点出土しました(写真4)。
連絡先
下里見天神前遺跡調査事務所 070-2655-7412
写真1 As-B下水田確認状況(南東から)
写真2 竪穴建物調査風景(南から)
写真3 6号竪穴建物全景(南西から)
写真4 11号竪穴建物遺物出土状況 (南東から)