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発掘調査の最新情報

植栗中原(うえぐりなかはら)遺跡

令和元年12月 調査
調査場所
吾妻郡東吾妻町大字植栗地内
調査期間
令和元年10月1日~令和元年12月27日
調査原因
令和元年度一般県道植栗伊勢線 道路改築事業に伴う発掘調査
委託者
中之条土木事務所
主な時代
古墳・奈良・平安
遺跡の内容
本遺跡は、対岸の中之条盆地を吾妻川右岸の断崖から北に臨む上位段丘上に位置します。標高は347mほどを測り、遺跡の北側を流れる吾妻川との比高は25mほどです。
これまでに古墳時代~中近世の遺構が発見されています。12月の調査では、2区西側部分で、ローム層へと移り変わる漸移層(ぜんいそう)と呼ぶ土層中から、縄文時代草創期の土器片・石器片の遺物が出土しました。出土地点は大きく2か所に集中しています。出土遺物は、土器・尖頭器・削器・石鏃・剥片・複数の人頭大の礫など700点を超えています。まだ土器の文様は確認できていないため、詳細な時期は判明していません。2区の調査で発見された遺構は、ピット67基、掘立柱建物1棟、土坑9基、溝2条、畑2か所、石垣1条、焼土1か所などです。旧石器の確認調査も含め、本年度の調査は今月で終了します。
写真1 2区西調査状況(南から)
写真2 2区西縄文時代の遺物出土状況(西から)
写真3 2区西尖頭器出土状況(北から)
写真4 2区東調査区全景(西から)