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高浜天狗原(たかはまてんぐはら)遺跡

令和元年12月 調査
調査場所
高崎市高浜町地内
調査期間
令和元年12月2日~令和元年12月27日
調査原因
令和元年度西毛広域幹線道路整備事業に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
高崎土木事務所
主な時代
縄文・古墳・奈良・平安・中近世
遺跡の内容
高浜天狗原遺跡は、榛名山南麓の末端部で、烏川の左岸側に位置します。
12月から開始した調査では、ローム層上面の調査と旧石器確認の調査を行いました。
ローム層上面の調査では、竪穴建物12軒、土坑15基、ピット43基、溝1条が検出されました(写真1)。竪穴建物は4軒が縄文時代、1軒が古墳時代、そのほかは古代の竪穴建物でした(写真2)。縄文時代の竪穴建物は方形または隅丸方形の掘方で、前期から中期を中心とした時期の土器・石器が出土しました。古墳時代の竪穴建物は一辺が3mほどを計り、南東隅にローム土を利用したカマドを備えていました。建物内からは、臼玉が2点出土しました。また、古代の竪穴建物中には、完形に近い多くの遺物が出土しました (写真3・4)。古代の建物は堀方に直径1m程の床下土坑をもつものが多く、深さも1m程を掘り込む床下土坑もありました。
 旧石器確認については、2m×4mのトレンチ調査を行ったが、遺構や遺物は確認されなかった。高浜天狗原遺跡の調査は12月で終了した。
連絡先
高浜天狗原遺跡調査事務所 070-2655-7412
写真1 調査区北側全景(西から)
写真2 10号竪穴建物全景(西から)
写真3 6号竪穴建物遺物出土状況(北から)
写真4 6号竪穴建物作業状況(北から)