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前橋市0891(まえばししぜろはちきゅういち)遺跡

令和元年8月 調査
調査場所
前橋市粕川町深津地内
調査期間
令和元年7月1日~令和元年8月31日
調査原因
令和元年度(一)三夜沢国定停車場線社会資本総合整備(防災・安全)(交安・重点)事業に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
群馬県前橋土木事務所
主な時代
古墳、奈良・平安時代、中・近世
遺跡の内容
 8月も古代の竪穴建物、中・近世の溝や土坑等の調査を行いました。竪穴建物の多くは重複していました。23号竪穴建物(写真1)は4棟の重複が見られましたが、重複する建物との新旧関係を確認すると、その中で一番古いことが分かりました。このため竪穴建物の南北両側が破壊されて失われていました。それでも、土器が当時使用されたままの状態で多数出土しました。
 30号竪穴建物(写真2)は、床面に焼土と炭化物が広がった状態で出土しました。分布状況を調べるため、床面掘り下げると、焼土と炭化物が何層にも重なっている(写真3)ことがわかりました。何度も踏み固め、床を張り直して使用していたようです。鉄滓や羽口など鍛冶遺構を示す遺物は出土しませんでした。今月で調査は終了しました。
連絡先
前橋市0891遺跡調査事務所 090-2414-2561
写真1 4区調査区全景(遠方赤城山)(南から)
写真2 23号竪穴建物全景(西から)
写真3 30号竪穴建物全景(西から)
写真4 30号竪穴建物掘り方の断面(西から)