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柳田遺跡(やなぎだいせき)

平成31年3月 調査
調査場所
伊勢崎市赤堀今井町
調査期間
平成30年12月1日~平成31年3月31日
調査原因
平成30年度一般国道50号(前橋笠懸道路)建設事業
委託者
国土交通省関東地方整備局
主な時代
古墳・中世・近世
遺跡の内容
 3月の調査は、井戸跡・土坑・ピット等の調査と旧石器確認調査を行いました。井戸跡は深さ1.5mほどのロート状の構造で4基、深さ3mほどの円柱状の井戸が2基調査しました。井戸跡は、微高地中央部で確認されました。時期は、埋没土中にあるAs-B軽石(1108(天仁元年)に浅間山の火山活動により噴出した軽石)の混ざった土の埋没が認められたことから、中世以降であると推察されます。その他に、縄文土器が出土した土坑1基、それと類似した埋没土の土坑が6基見つかっています。
 また旧石器確認調査では、4m×4mの区画を9か所設定し、約2.8万年前に浅間山から噴出した軽石(As-BP)の下層の暗色帯(約3万年前~3万5千年前の土層)まで確認調査を実施しました。この調査の結果、1か所から石器製作に伴う剥片が出土したため、調査範囲を8m×8mに拡張し暗色帯中から47点の剥片が出土しました。
連絡先
柳田遺跡調査事務所 090-2654-3558
写真1 井戸跡断ち割り全景
写真2 143号土坑遺物及び埋没土状況
写真3 旧石器遺物出土状況(北から)