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発掘調査の最新情報

宮貝戸(みやがいと)遺跡

平成29年8月 調査
調査場所
吾妻郡東吾妻町大字箱島
調査期間
平成29年7月1日~平成29年8月31日
調査原因
平成29年度上信自動車道祖母島箱島バイパス建設工事に伴う発掘調査
委託者
群馬県上信自動車道建設事務所
主な時代
奈良・平安・中世
遺跡の内容
7月の調査に続いて、今月は3区の続きと2区の調査を行いました。3区調査では、溝状遺構が2条検出されました。どちらの溝も南北方向にのびており、大きな礫が含まれる箇所があり、人為的に溝の中に入れられたものと思われます。
2区の調査では、表土下の20~40㎝の黒色土の下には、古墳時代の泥流が数メートルにも及ぶ厚さで堆積していました。2区では、調査区の西側全体に広がる大きな溝が1条検出され、南北方向にのびており、浅間の粕川軽石が溝の上面から検出されたことから、それ以前からのものと考えることができます。また、3区同様、耕作痕跡が列状に調査区の全体から多数検出されましたが、中・近世以降のものだと考えられます。7月調査に加え、溝状遺構3条、土坑10基、ピット2基が検出されました。2か月の調査現場のため、8月で遺跡のすべての調査が終了しました。
連絡先
宮貝戸遺跡調査事務所 070-4355-1543
写真1 3区全景写真
写真2 3区耕作痕列
写真3 2区溝状遺構の粕川軽石検出状況
写真4 宮貝戸遺跡全景