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前橋市0946(まえばししぜろきゅうよんろく)遺跡

平成29年11月 調査
調査場所
前橋市朝倉町地内
調査期間
平成29年4月1日~平成30年3月31日
調査原因
平成29年度(主)前橋玉村線バイパス単独7軸道路整備推進事業に伴う埋蔵文化財の発掘
委託者
群馬県前橋土木事務所
主な時代
古墳・平安
遺跡の内容
11月は、10月から継続して行ってきた調査区南側のE区に加え、調査区中ほどのC区と調査区北側のA区の調査を、併行して行いました。
E区の北よりでは、奈良時代と推測される古代の住居跡から「紡錘車」とみられる遺物(写真1)が出土しました。 紡錘車は、糸つむぎの道具のおもりで、「はずみ車」としての役割を兼ねていたと考えられています。当時の税制を考慮すると、布の存在はとても重要であり、そのために必要な糸を撚る道具である紡錘車も、とても重要なものです。当時の生活状況が、推測できます。
A区には、ほ場整備前の藤川の流路の北側に、古い川の存在が疑われます。調査結果からも、土地の起伏が裏付けられます。他の地区に比べ、比較的浅い調査面で発掘を進めています(写真2)が、これも川の存在が影響しているものです。
12月は、引き続きA区・E区の調査を進めていきます。
連絡先
前橋0946遺跡調査事務所 090-3244-0006
写真1 発掘された紡錘車(E1区 As-C上面の住居跡から出土)
写真2 発掘作業(A6区 As-C下面 南西から)