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西ノ上(にしのうえ)遺跡

平成30年1月 調査
調査場所
吾妻郡長野原町川原湯地内
調査期間
平成29年4月1日~平成30年1月31日
調査原因
八ッ場ダム建設工事に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所
主な時代
平安・中世・近世
遺跡の内容
1月は6区の調査を行いました。6区は上段と下段の両方に平場があり、どちらからも江戸時代天明期の泥流堆積物とA軽石を確認することができました。しかし、遺構が検出されたのは調査区東端のごく一部に限られており、その他の部分ではA軽石が地形面に不規則に散布した状態のみが確認されました。検出された遺構は5月の調査で確認されていた畑に続く畝と道(写真1)で、その西側の斜面部分には石を列状に集積した「ヤックラ」も確認されました。
また、調査区の西側から炭窯が検出されました(写真2)。石積みの炭窯で、天井部分は崩れていましたが、側石や底石は焼けて煤がついた状態で検出されました。炭化室長は約2.3m、炭化室幅は約1.6mの大きさがありました。天明泥流堆積以後の遺構だと考えられますが、年代は不明です。
連絡先
八ッ場ダム調査事務所 0279-76-8040
写真1 天明泥流直下の畑・道全景(西から)
写真2 1号炭窯全景(南から)