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前橋市0093・前橋市0102(まえばししぜろぜろきゅうさん・まえばししぜろいちぜろに)遺跡

平成30年1月 調査
調査場所
前橋市堀之下町地内
調査期間
平成30年1月1日~平成30年3月31日
調査原因
平成29年度(一)寺沢川河川改修事業に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
群馬県前橋土木事務所
主な時代
中世
遺跡の内容
前橋市0093・0102遺跡は前橋市堀之下町地内に位置し、遺跡のすぐわきには寺沢川が流れています。本遺跡は、女堀の存在が試掘調査で確認されています。女堀は、12世紀中頃以降(As-B・As-kk以降)に、赤城南麓の標高約100mの等高線に沿って、伊勢崎市国定町から前橋市上泉町までの総延長約12kmにわたる農業用水路(用水として機能した形跡はない)として築かれたものです。
 調査は1月初旬から開始し、寺沢川東側の道路を挟んで南側を1区、北側を2区として調査を開始しました。
 1区では南側より表土掘削を開始しました。南側ではAs-C混土を覆土とする古墳時代の掘立柱建物跡が1棟(写真1)、ピットが9基、土坑が1基発見されました。ピットの1基からは、祭祀に使用されたと考えられる小型丸底壺の「坩」(かん)と呼ばれる土師器が出土しています(写真2)。現在表土掘削も8割方終了し、女堀の南側の立ち上がりが確認されましたが、当時の人が女堀を築くにあたって掘削した際に出た排土を土手状に盛っていった盛土については削平され、はっきりとしたものは確認できていません(写真3)。
 2区については、北側で中世の薬研堀(薬研のように断面がV字形になっている堀)が発見されました(写真4)。他にもピットが1基、土坑が4基発見されました。発見されたピットからは、須恵器の甕の大形片が出土しています。南側では、女堀の北側の立ち上がりが確認されています。
 2月は、1区の女堀の調査、寺沢川の西側の3区の調査、そして旧石器の試掘調査に取り掛かっていく予定です。
連絡先
公益財団法人 群馬県埋蔵文化財調査事業団 0279-52-2511
写真1 1区南側全景 南西から
写真2 1区7号ピット遺物出土状況 南から
写真3 1区女堀調査風景 北東から
写真4 2区1号溝全景 北から