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高崎競馬場(たかさきけいばじょう)遺跡

平成29年7月 調査
調査場所
高崎市岩押町地内
調査期間
平成29年4月1日~平成30年3月31日
調査原因
平成29年度コンベンション施設整備事業等に伴う埋蔵文化財の発掘調査
委託者
群馬県企画部コンベンション推進課・群馬県高崎土木事務所
主な時代
弥生・平安・中近世
遺跡の内容
 7月は、6月まで調査を行った1区東を北へ延長し調査を行いました(1区北東部)。1区北東部では、1面(As-A下面)・2面(中世面)の調査を行いました。1面では、As-Aを掘り込んだ耕作痕と軽石に埋もれた農地を復旧するために溝を掘って軽石を埋め掘り上げた土でその上を覆う復旧群が3群確認されました。また、中央部に畦とその脇に溝も確認されています。この畦は土層断面で確認したところAs-B下面の水田面の大畔の上に造られており、その当時から中世、近世と代々その畦を利用しながら耕作を行ってきたことが少しずつ分かってきました。
 第2面では、中世以降と考えられるAs-Bを混土とする耕作痕が確認され、畝間と考えられる帯状の線も確認されました(写真1)。8月は、As-B下面の水田面の調査を継続し、下面の確認調査を行う予定です。
 また、新たに調査に取り掛かった岩押町遺跡4(岩押町第3公園跡地)では、As-B下面の水田面の調査を行いました。大畔が1本、小畦が2本確認されています(写真2)。さらに、As-B下水田より下面で黒色土の堆積面があり、溝2条を検出しました。
連絡先
(公財)群馬県埋蔵文化財調査事業団 高崎競馬場遺跡 090-2654-4624
写真1 高崎競馬場遺跡 1区北東部 2面全景 (西から)
写真2 岩押町遺跡4  調査区1面全景 (南から)